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GIMPの塗りつぶしツールとは?
GIMP(ギンプ)は、無料で利用できる強力な画像編集ソフトウェアとして、多くのデザイナーに愛用されています。

機能のひとつである「塗りつぶしツール」は、特定の領域を簡単に色で満たすことができる機能です。
この記事では、GIMPでの塗りつぶしツールの使い方を紹介します。
作業環境は以下の通りです。GIMPのバージョンによっては表示・操作方法などが異なる場合がございますのでご容赦ください。
検証環境 | Window10 | GIMP 2.10.34 |
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GIMPのインストール方法についてはこちらのページにまとめています。
塗りつぶしツールの使い方
塗りつぶしツールは簡単に使える機能ですが応用力が高く、シンプルな作業から複雑なデザインまで幅広い用途に利用されます。
キャンバス全体を塗りつぶす
塗りつぶしツールは、GIMPのツールボックスの「塗りつぶしツール」(バケツのアイコン)をクリックして選択します。

マウスカーソルがバケツの形に変わるので、描画色を任意で変更しキャンバスのどこかをクリックすると現在の描画色で塗りつぶしが実行されます。

範囲を決めて塗りつぶす
キャンバス内の一部だけを塗りつぶしたい場合は、事前に「選択範囲」を作成して塗りつぶしたい範囲を決めます。
「選択範囲」の作成には、矩形選択ツールやフリーハンド選択ツールを使用します。
今回は「楕円選択ツール」を使って選択範囲を作ります。

任意の位置でマウスをドラッグして円を描きます(Shiftキーを押し続けると正円になります)。

続いて選択した範囲を塗りつぶす色を選びます。
ツールボックスの「アクティブな描画色」をクリックし、カラーピッカーで色を選びます。

塗りつぶしツールを選択し、選択範囲の内側をクリックすれば塗りつぶしが実行されます。

塗りつぶしが完了し、選択範囲が不要になったら「Ctrl + Shift + A」で選択範囲を解除します。
塗りつぶしのオプション設定
塗りつぶしツールにはさまざまなオプション設定があり、これらを活用することでより柔軟なデザインが可能になります。
例えば、塗りつぶしの境界をぼかす、塗りつぶしを連続的にするなど、細かな設定ができます。
ツールボックスの「塗りつぶしツール」アイコンをダブルクリックするとツールオプションが開きます(ウィンドウもしくはドック)。

パターンで塗りつぶす
「塗りつぶし色」でパターンを選択すると、描画色でなくパターンを使って塗りつぶしが行われます。

「しきい値」の設定
「しきい値」とは、塗りつぶしツールがどの範囲を塗りつぶすかの基準となる設定です。
しきい値を高くすると、塗りつぶしの範囲が広がり、低くすると細かい範囲に塗りつぶしを行います。
下図はしきい値を「0」「50」「100」にした際の塗りつぶし範囲の違いを検証したものです。しきい値を高くするにつれ、雲の端の部分が塗りつぶされていることが分かります。

まとめ
以上がGIMPの塗りつぶしツールの使い方です。
シンプルな使い方から高度な応用まで幅広い用途があります。基本的な使い方をマスターした後は、しきい値の設定やレイヤーマスク、パスツールなどを活用して、さらに高度なデザインが可能になります。